外壁塗装工事期間
家の外壁塗装にかかる期間は、一般的に戸建て住宅で7~10日程度、アパートで2~3週間程度、マンションでは規模にもよりますが1~2か月程度です。外壁と屋根塗装を同時に行う場合は、さらに3~4日程度日数が必要になります。外壁塗装の期間は、次のような要因によって異なります。
- 住宅の大きさ:住宅が大きくなるほど塗装面積や下地処理を行う面積も増えるため、作業時間も長くなります。
- 季節や雨の有無:雨の降りやすく湿気が多い季節の場合、1ヶ月以上かかってしまう場合もあります。
- 職人の数:3~4人の職人で仕事をする場合、屋根と壁など複数の箇所を同時に塗装することも可能です。
外壁塗装には足場の設置や洗浄作業など多くの作業があり、それぞれの作業に時間が必要なため、基本的にはこの期間を短くすることはできません。また、7日以内で済む工事を提案してくる業者には注意が必要です。外壁塗装の保証期間は、塗装業者や使用する塗料の種類によって異なりますが、通常は5年から10年程度です。
外壁塗装対応年数
家の外壁塗装の耐用年数は、一般的に10~20年が目安です。ただし、外壁材や塗料の種類、建物の立地条件などによって耐用年数は異なります。外壁塗装の耐用年数は、塗料の種類によって異なります。
ウレタン塗料:6~8年
シリコン塗料:8~12年
フッ素塗料:10~15年
無機塗料:15~30年
アクリル塗料:5~7年
外壁塗装は、雨風や紫外線などの自然の要因によって劣化し、色褪せや剥がれなどが発生します。劣化を放置すると、建物の美観が損なわれるだけでなく、防水効果が低下し、耐久性にも影響を与える可能性があります。外壁塗装の劣化のサインには、次のようなものがあります。
- チョーキング現象:外壁を触ったときに手に白い粉がつく状態
- クラック(ひび割れ):小さなものから大きなひび割れまであり、放っておくと大きな被害となる可能性があります
- コーキングの劣化:サイディングボードの継ぎ目には、ゴム製のコーキングが施されていますが、経年劣化は避けられません
外壁塗装を長持ちさせるには、耐用年数が長い塗料やシーリングを選び、優良な業者に施工を依頼し、完成後は定期的に外壁掃除を行うことが効果的です。
外壁塗装 塗り替えサイン
外壁が劣化しているサインには、次のようなものがあります。
色あせや変色
チョーキング
カビやコケ、サビの発生
塗料のひび割れ(クラック)
塗料の剥がれ
外壁の劣化のサインについて、詳しく見てみましょう。
- 色あせや変色:紫外線の影響で塗料の顔料が浮き上がって起こります。築3年ほどで現れ始めることが多く、日当たりの良い場所から徐々に変色が進みます。
- チョーキング:外壁を触ると手に白いチョークのような粉がつく現象で、塗膜劣化の初期状態を示します。
- カビやコケ:日当たりの悪い場所で発生しやすく、湿気を含んでいるため腐食の原因にもなります。
- サビ:経年劣化やひび割れなどが原因になっているケースが多く、放置するとさらに大きなトラブルにつながる恐れがあります。
- ひび割れ(クラック):割れの幅や深さによって2種類に分かれており、幅0.3mm、深さ4mm以上の「構造クラック」は外壁下地にまで割れが到達している可能性があります。
外壁の劣化は、塗料自体の防水性能の低下につながります。また、カビやコケが発生するとアレルギーの原因にもなります。
サイディング塗り替えサイン
サイディングの塗り替えのサインには、次のようなものがあります。
- チョーキング現象:壁を触ると手に白い粉が付く現象で、塗膜が薄くなっているサインです。
- 色あせや変色:外壁が紫外線にさらされることで、塗膜を守る樹脂が劣化し始めて発生します。
- 艶(つや)が消える:新築当時は艶のあるデザインだった場合、今現在は艶が残っているかどうか確認しましょう。
- カビや藻の発生:日当たりの悪い所や北面に多く見られます。
- ひび割れ:外壁にヒビ割れが目立ってきたら塗り替えの時期がきたサインです。
- 鉄部に錆が発生している場合や鉄部を手で触ると粉が付着する状態になっている:鉄部は錆が進行すると腐蝕に繋がります。
外壁の劣化を放置すると、家の見た目が悪くなるだけでなく、雨水の浸入などを許して住宅の寿命が短くなる恐れがあります。サイディングの寿命は30~50年と長く、耐久性に優れていますが、定期的なメンテナンスが必要であり、20年を目安に外壁塗装を行うのが望ましいとされています。
モルタル塗り替えサイン
モルタル外壁の塗り替え時期は、前回のリフォームや新築から10年が目安です。ただし、塗料の耐用年数は種類によって異なり、15年を超えるものも多くなっています。耐久性のある塗料を使用する場合は、15年程度を目安にしてもよいでしょう。モルタル外壁の塗り替え時期の目安となる劣化症状には、次のようなものがあります。
- 色あせ
- ひび割れ
- チョーキング
- 変色・退色
- カビ・コケの発生
- 塗膜の膨れ
- エフロレッセンス
- 塗膜の剥がれ
- 欠損・爆裂
これらの劣化症状が現れた場合は、塗り替えの目安となります。そのまま放置しておくと建物自体が劣化する可能性があります。
屋根カラーベスト塗り替えサイン
カラーベストの塗り替え時期は、一般的に10年を目安に行うことが推奨されています。ただし、建物の環境や使用されている塗料の種類、施工技術などによって最適な塗装のタイミングは異なります。カラーベストの劣化症状としては、次のようなものがあります。
- ひび割れや欠け
- 色あせ
- コケやカビ
- チョーキング(塗膜表面が樹脂の劣化によってチョークの様な粉になってしまう現象)
カラーベストはセメントを主成分としているため、表面の塗膜効果がなくなると防水性が低下し、雨水を吸い込んでしまいます。これにより屋根材自体の寿命が短くなり、雨漏りを引き起こす原因となるおそれがあります。
コンクリート塗り替えサイン
コンクリート外壁の塗り替え時期は、一般的に新築から10年ごとが目安です。ただし、劣化の状況によって塗装のタイミングを判断する必要があります。コンクリート外壁は、ひび割れや雨漏りが発生しやすい素材のため、定期的な塗装や補修が重要です。塗膜が剥がれると、雨水が内部の鉄筋にまで届いてサビが発生し、外壁全体が危険な状態になります。コンクリート外壁の塗装に適した時期は、雨や雪の心配が少なく天候が安定している秋がよいでしょう。春も雨が少ないため塗装に適していますが、業者にとっては繁忙期でもあります。コンクリート外壁の塗装には、撥水剤、クリア塗料、弾性塗料などさまざまな方法があります。塗装方法によって耐用年数は異なり、撥水剤では3~7年、クリア塗料では5~15年、弾性塗料では10~12年程度です。コンクリート外壁をDIYで塗装することもできますが、デメリットの方が多いため、業者に依頼することをおすすめします。
ALC塗り替えサイン
ALC外壁の塗り替え時期は、一般的に10年程度を目安としています。ただし、建物の場所や環境、塗装の種類、メンテナンスの状況などによって異なります。ALC外壁は、軽量気泡コンクリートとも呼ばれ、内部に気泡の穴がたくさんある建材です。耐火性や耐久性に優れていますが、防水性に注意が必要です。湿気や台風の影響を受けやすい日本住宅では、10年もすると劣化症状が現れるため、定期的な塗り替えが推奨されています。ALC外壁の劣化症状としては、コーキングの劣化、ひび割れ、色あせ、カビや藻の発生などがあります。これらの症状が見られた場合は、早めの塗装を検討する必要があります。塗り替えの際は、シーリング補修も一緒に行うのが一般的です。費用は使用する塗料や劣化状況によって変動し、30坪程度の戸建て住宅では、80万円~180万円程が相場となります。