menu

【外壁塗装工程手順】着工から完工までスムーズに行うために塗り替え手順をご紹介

外壁塗装の工程手順

外壁塗装の工程は、一般的に次のとおりです。

  • 隣人への挨拶
  • 足場仮設
  • 高圧洗浄
  • 下地補修
  • コーキング(シーリング)補修
  • 養生
  • 下塗り
  • 中塗り
  • 上塗り
  • 最終検査・足場解体・完工挨拶

外壁塗装の工程は、塗料や工法によって多少異なります。たとえば、築古の建物や外壁材が脆くなっている場合は、下塗りを2回行う計4工程の4回塗り工法を行う場合もあります。外壁塗装にかかる期間は、戸建ての場合は10〜14日程度、アパートの場合は3〜4週間程度かかるとされています。工事日程は参考程度に捉えておきましょう。無理に期間を短くするように求めると、十分な作業ができない、満足のいく仕上がりにならない可能性があります。

各工程注意事項

1.足場設置

外壁塗装の足場作業では、次のような点に注意しましょう。

  • 転落防止対策が必須である
  • 足場周辺に手すりや柵を設置する
  • 足が引っかかる番線や紐などが足場に放置されていないか確認する
  • 足場設置後は建物の通気性や採光性が落ちる
  • 玄関からの出入りなど一部不自由が生じる
  • 資材搬入時に交通の妨げにならない
  • 強風や地震で足場が倒壊しないようにする
  • 足場の高さ不足に注意する
  • 無許可で道路に設置しない

足場作業では、高所で行う作業のため転落リスクをなくすことができません。転落防止対策として、ヘルメットや安全帯などを着用しましょう。足場の組み立てには、足場材の運び入れ、組み立て、飛散防止用のネットの取り付けなどを行うため、最低でも2人は必要です。一般的な30~40坪ほどの戸建て住宅の外壁塗装足場の場合、2~3人で作業を行うと足場の組立てが約1日(6~8時間)、解体が約半日(3~5時間)で完了します。

2.高圧洗浄

外壁塗装の高圧洗浄作業を行う際は、次のような点に注意しましょう。

  • 水圧の強さに注意する
  • 適切な距離を保つ
  • 同じ箇所を繰り返し清掃しない
  • 高所作業は避ける
  • 窓を閉めておく
  • 洗濯物は部屋干しする
  • 乾燥に十分な時間を設ける

高圧洗浄は、外壁に付着したホコリやカビ、コケなどの汚れを落とすために実施されます。汚れが付着したまま塗料を重ねると、塗料の密着力が低下したり、色ムラや凸凹した表面になったりします。そのため、高圧洗浄は外壁塗装に欠かせない作業です。高圧洗浄の注意点については、次のとおりです。

  • 水圧は弱めに設定し、外壁の材質に合わせた洗浄方法を選択する。最初から最大の水圧にすると外壁が傷つく可能性があります。
  • 高圧洗浄中は窓を閉め、室内が水浸しにならないようにする。特にスライド式サッシの場合は、水の圧力で開かないように鍵も閉めておく。
  • 高圧洗浄中は洗濯物は部屋干しする。洗浄水は飛散し、洗濯物を汚してしまう可能性があります。
  • 高圧洗浄後は、最低でも1日以上の養生期間(乾燥期間)が必要。冬場や屋根の場合は、2日以上の養生期間をとる場合もあります。

3.下地補修シーリング

外壁塗装の下地補修作業では、次のような点に注意しましょう。

下地補修

  • 高圧洗浄は木を傷つけないようにする
  • 木材は湿ったまま塗装しない
  • ケレン作業は手抜きをしない
  • 高圧洗浄後は完全に乾燥させる
  • クラック(ひび割れ)は塗装前に必ず修繕する
  • 目地のシーリングは時間と共に劣化するので打ち替える
  • 下地の段差を修正する

外壁塗装におけるシーリング作業には、次のような注意点があります。

シーリング

  • 天候に注意する 雨や強風、気温が低い日は避けて、気温15~25度、湿度80%未満が理想的です。
  • 適したシーリング材を選ぶ シーリング材にはさまざまな種類があり、使用場所や使用期限によって選ぶ必要があります。
  • 施工方法を選ぶ 施工方法には、増し打ち、撤去打ち替え、化粧打ちなどがあります。
  • バックアップ材やボンドブレーカーを使用する シーリング材の背面(底面)には接着させないようにバックアップ材やボンドブレーカーを挿入します。
  • プライマーを塗る サイディング断面とシーリング材を密着させる下塗り材を塗ります。
  • ブリードを防ぐ 可塑剤移行防止剤を先に塗っておきます。打ち替え時には、ブリードしにくいノンブリードタイプのシーリング材を使用します。

シーリングは時間の経過とともに劣化が進行するため、定期的に打ち替えて補修をする必要があります。シーリングにひび割れや破断がみられる、剥がれてしまっている、直近の施工から10年以上経過している場合は、塗装会社などのプロの業者にシーリングの状態を診てもらいましょう。

養生

外壁塗装の養生作業では、次のような点に注意しましょう。

  • 養生が悪影響を与える可能性がある:養生は塗装の出来を左右する重要な作業です。養生を丁寧に行わないと、テープと塗装した箇所の境目が歪んで仕上がりを損なったり、塗装面が剥がれたりすることがあります。
  • 植物が枯れる可能性がある:メッシュシートで家の周りを覆うと、日光が遮られて植物に悪影響を及ぼすことがあります。特に陽光に左右される花や家庭菜園などは、枯れる可能性があるため注意が必要です。
  • 車体が変色する可能性がある:自動車なども、シートで覆い続けると車体の変色などを引き起こす恐れがあります。
  • 窓が開けられない:外壁塗装では、窓全体をビニールシートなどで養生するため、この期間中は窓が開けられません。
  • 雨天時の養生は避ける:養生は、雨天時に設置ができません。湿気により粘着力が弱まりますし、足場も滑りやすくなるからです。
  • 粘着力の強いテープは使用しない:業者に頼む場合にはあまり心配はいりませんが、自分で養生を行う場合テープの粘着力に注意しましょう。強力なテープは壁や窓を傷つけたり、接着剤が残ってしまうことがあります。

外壁塗装塗装

外壁塗装の作業においては、次のような点に注意しましょう。

  • カーテンを閉める 外壁塗装は壁の近くで行われるため、カーテンを開けたままにすると室内の様子が外から見えてしまいます。窓も施錠するのがおすすめです。
  • 塗料のにおい対策をする 外壁塗装では塗料のにおいが発生するため、対策をしましょう。
  • 騒音対策をする 外壁塗装では騒音が発生するため、対策をしましょう。
  • 洗濯物は外に干さない 外壁塗装中は洗濯物は外に干さないようにしましょう。

また、外壁塗装の業者を選ぶ際には、見積もり書に記載されている内容を確認しましょう。必要な項目が記載されているか、塗装する壁の面積や数量が数字で記載されているか、塗料の商品名が記載されているか、下塗り・中塗り・上塗りがされているか、自分の伝えた希望が盛り込まれているか、足場などが無料になっていないかなどを確認しましょう。

付帯塗装

外壁塗装の付帯部塗装を行う際の注意点には、次のようなものがあります。

  • 塗料が素材に適しているか確認する
  • 外壁と付帯部の耐久性を同じにするように考慮する
  • 付帯部の色選びを慎重に行う

付帯部とは、外壁以外の部分、たとえば雨樋や雨戸、軒裏などを指します。付帯部塗装を行う際は、次のような点に注意しましょう。

  • 塗料は素材に適しているか確認する。塗る素材によって塗装しない方がいいものや、塗膜がはがれやすいものなどがあります。
  • 外壁と付帯部分を同時に塗装する場合は、耐久性を同じにするように考慮する。塗料のグレードと塗装回数で耐久性が大きく影響されます。
  • 付帯部の色選びは慎重に行う。外壁と付帯部の色の相性がよくないと、住まい全体が残念な仕上がりになる可能性があります。カラーシミュレーションなどを活用して確認するとよいでしょう。

付帯部は、雨樋や鉄部など、こういったタイミングでなければメンテナンスができません。塗装を行うことによって長持ちするようになりますので、しっかりとメンテナンスしていきましょう。

完工チェック

外壁塗装の完了検査では、次のような点に注意して確認しましょう。

  • 塗り残しがないか
  • 塗りムラがないか
  • 指定した色やつやで仕上がっているか
  • コーキングの仕上がりがよいか
  • 配線や配管カバーが復旧されているか
  • まわりに塗料が飛び散っていないか
  • 汚れや傷がないか
  • 塗膜の厚さが適切か
  • 手で触れてみて、剥がれやすさや弾力性があるか

特に、塗り残しは色ムラと同じように住宅の見た目を悪化させ、外壁の保護機能を低下させるため、くまなく確認しましょう。窓枠やドア周り、角の部分、室外機の裏側、雨樋の裏側、ガスメーターの裏側などは塗り残しが発生しやすい箇所です。また、完了検査後は保証書やリフォーム瑕疵保険を確認しておきましょう。保証書には保証範囲や保証期間が記載されているため、完了検査後でも対応してもらえるか確認できます。リフォーム瑕疵保険は外壁塗装業者が加入する保険で、条件を満たせば保険会社が業者にお金を支払うため、無償で修理してもらえます。

掃除

外壁塗装の完了掃除では、次のような点に注意しましょう。

  • 塗料や洗浄水が飛散していないか確認する
  • 塗り残しがないか確認する
  • 養生のはがし忘れがないか確認する

外壁塗装の完了検査では、塗料や洗浄水が飛散して汚れている箇所や、塗り残し、養生のはがし忘れがないかを確認します。また、外壁塗装の完了後、水の浸入を見つけたらすぐに塗装業者に連絡しましょう。