
シーリングの上に塗装が向かない2つの大きな理由外壁や浴室の隙間を埋める「シーリング(コーキング)」ですが、その上から塗装をしようとして「塗料が乗らない!」「すぐに剥がれてきた!」といった経験はありませんか?実は、シーリングには塗装が向かない、あるいはできない種類があります。その主な理由は2つあります。
理由1:そもそも塗料が密着しないシーリング材があるから最も一般的な理由として、シーリング材の種類が挙げられます。特に「シリコーン系」のシーリング材は、成分に含まれる油分の影響で、塗料を弾いてしまい密着しません。
- シリコーン系シーリング材: 安価で耐水性・耐久性に優れるため、浴室や水回りでよく使用されますが、塗装は基本的に不可能です。
- 塗装可能なシーリング材: 外壁塗装に使用される「変成シリコーン系」「ポリウレタン系」「アクリル系」などは、塗装が可能です。
もし塗装が必要な場合は、必ず塗装可能なシーリング材を選ぶか、すでにシリコーン系が使われている場合は「逆プライマー」と呼ばれる特殊な下塗り材を使用する必要があります。理由2:建物の動きに塗膜が追従できないからたとえ塗装可能なシーリング材を使ったとしても、シーリングの上に塗られた塗料(塗膜)には「ひび割れ」が発生しやすくなります。これは、シーリング材が持つ「柔らかく伸び縮みする性質」と「塗料が硬化すると硬くなる性質」のミスマッチが原因です。建物は、地震や強風、温度変化などによって常にわずかに動いています。シーリング材はこの動きに合わせて柔軟に伸縮しますが、その上に塗られた硬い塗膜は、引っ張られる力に耐えきれず、表面だけがひび割れてしまうのです。これは施工不良ではなく、健康な家なら起こりうる自然な現象ですが、美観を損なう原因となります。
まとめシーリングの上に塗装を検討する際は、以下の点に注意しましょう。
- 使用するシーリング材の種類を確認する:シリコーン系は塗装できません。
- 外壁塗装用のシーリング材を選ぶ:変成シリコーン系などがおすすめです。
- ひび割れは起こりうる現象と理解する:美観を重視する場合は、高耐久なシーリング材を選ぶなどの対策も検討できます。
適切な知識を持って、ご自宅のメンテナンスを行ってくださいね。
塗装後数年でシーリングの上にキレツが、、

なぜ起こる?シーリング上のひび割れの正体外壁塗装後のシーリング(目地)部分のひび割れは、主に以下の理由で発生します。1. 塗膜とシーリング材の「伸び率」の違いこれが一番大きな原因です。
- シーリング材: ゴムのように弾力性があり、建物の動きに合わせて伸び縮みします。
- 塗料(塗膜): 乾燥すると硬い膜になります。
家は、風や地震、気温や湿度の変化によって常に微妙に動いたり伸縮したりしています。シーリング材はその動きに追従して柔軟に変形しますが、その上に塗られた硬い塗膜は、その動きについていけず、引っ張られて割れてしまうのです。2. 建物の微細な動き(振動)地震や強風、近くの交通量などによる建物の振動も、塗膜に負荷をかけ、ひび割れを引き起こす要因となります。

シーリング先打ち?後打ち?どっちがいいの?
「先打ち」は塗装の前にシーリングを施工し、「後打ち」は塗装後にシーリングを施工します。先打ちはシーリングが塗膜に保護され耐久性が高い一方、塗膜がひび割れることがあります。後打ちは塗膜のひび割れがない反面、シーリングが直接紫外線にさらされ劣化が早くなるのが特徴です。 先打ち工法
- 施工順序: 塗装を行う前にシーリング材を打ち替える。
- メリット:
- シーリング材が塗膜によって保護されるため、紫外線や雨風による劣化が遅く耐久性が高い。
- 外壁とシーリング材の色を統一でき、見た目がきれいに仕上がる。
- デメリット:
- シーリング材と塗膜の柔軟性が異なるため、建物の動きに追随できず、シーリング上の塗膜がひび割れることがある。
後打ち工法
- 施工順序: 外壁塗装をすべて終えた後にシーリング材を打ち替える。
- メリット:
- シーリング材の上に塗膜がないため、塗膜のひび割れは発生しない。
- 塗装後の外壁色とシーリング材の色を完全に一致させることが容易になる。
- デメリット:
- シーリング材が直接紫外線や雨にさらされるため、劣化が早くなりやすい。
- 仕上がりをきれいに仕上げるためには高い技術が必要となる場合がある。
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